先日の｢心霊アパート｣の話の続き。

それは私がまだ小学生の頃、6畳一間のアパートから4畳半＋3畳のアパートに引っ越して間もなくのことだった。

夜中になんだか変な気配(？）で目が覚めてしまった私がなかなか寝付けないでいると、突然「パッシーン!!!!!｣という大きな音がして、得体の知れない怖さに襲われると同時に身体がしびれるような感じで身動きがとれなくなってしまったのだ。

生まれて初めての｢金縛り｣。後であの音は｢ラップ現象｣だと知った。そう、ダボダボの服を着たワルそーな兄ちゃんが「YO-YO-YO、調子どう！？｣とかダジャレ言ってる‥‥‥って、ちが～う！そのラップじゃなぁ～い！！

‥‥‥失礼しました。で、それからしょっちゅう金縛りにあう事になるのだが、何年か経ったある日の夜、また金縛りにあっている最中に目を開けるとぼんやりと人の顔が見えたことがあったりもして、それはそれは怖い思いをしたものだった。

でも、その顔（私の頭の上から反対向きに私をのぞきこむようにしていた）は一瞬で消えたからまだましな方で、そのうちに今思い出しても身の毛がよだつような恐ろしい出来事が起こったのだった―――。

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その頃私は二段ベッドの下段に寝ていて、頭のすぐ脇に蛍光灯があって寝る時は5W位の常夜灯を点けていた。
その夜も、ウトウトとした時に金縛りになりそうな気配がして、そんな時上を向いて寝るより横を向いた方が金縛りにあいにくいという法則（？）を長年の経験から身につけていた私は、その明かりに背を向ける姿勢で眠ろうとした。

ところが次の瞬間、強烈な金縛りに見舞われてしまい、何かの気配を背後に感じた私が恐る恐る目を開けると、横にある襖（ふすま）に、まるで私に襲い掛かろうとしているようにうごめく“人影”がはっきりと映っていたのだ!!!!!―――

この時私は前身金縛りで身動きとれなくなっていたのだけど、眼球だけは動いたので恐る恐る目一杯右の方を見ると、白い着物を着た女の人が私の頭のすぐ後ろにいて、何かしようとして動いているように見えた。
もう恐ろしくて恐ろしくて、「早く消えてくれぇ～」って念じるしかなすすべはなかったが、しばらくするとふっと金縛りが解けて、人影は消えていた―――。

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結局このアパートには6～7年住んでいたと記憶しているが、こんな怖い目に遭っているのに私はそのことを誰にも話さずに、ずっと自分の胸の中にしまいこんでいたんですよね。

なんだかそんな事を口にすると、「あらら、この子ちょっとおかしくなっちゃったのかな！？」な～んて思われるんじゃないだろうか、とか考えちゃったり‥‥‥っていうのもあるんだけど、よく何年も我慢してたよね、実際。
たぶん他の家族は何も感じていなかったような気がする。私だけちょっぴり霊感が強かったのかも。

で、そこを引っ越した後も、たまに金縛りに遭う事はあったけど、この時ほど怖い思いをしたことはなかったですね。

でも、じつは2年ほど前に、今住んでいる所でこの出来事に匹敵するくらいの強烈な心霊現象を体験してるんだけど、それを話すと「あらら、このオジサンとうとう頭おかしくなっちゃったわ」と思われるのでやめとこうかな‥‥‥