たまには仕事の話もしないと‥‥‥ということで、今回は先日引き受けてしまったこんな溶接修理の話です。
【作業前】
RTL-Fのシリンダーヘッドですが、フレームにボルト締めする部分のネジ穴から真っ二つに折れてしまい、どこか他の溶接屋さんでつけてもらったんだけどまたすぐに取れてしまったモノです。
知り合いのショップから「溶接してもらいたい物があるんだけど‥‥‥」と、コレを見せられた瞬間に「無理!!」と断った。
なぜかというと、「穴から真っ二つ」「材質が鋳物」という、溶接修理が困難な要素の二重奏(-_-;)。前に溶接した跡を見ると、表面をチョロッと溶かしただけで、これじゃぁ持たないよ。
かと言って、十分に溶かし込むとネジ穴が崩れるし、だいたいが「鋳物」は溶かして行くと中に含まれる不純物がガスを発生させて気泡となり、溶接ビードが「巣」だらけになってしまう場合が多い。
だが、依頼主に「ダメ元でチャレンジしてみてよ~!?」と懇願され、自称「アルミの気持ちが解る男」のオレ様がここで引き下がるわけにいかないだろ、って感じになり、良い修理方法のイメージも湧いてきたし、引き受ける事になった。
そして実際に修理に取り掛かり、イメージどおりに作業を進める事ができ、修理完了(^^)v。
【作業後】
旋盤でネジ穴のあるパーツを削り出し、それを同じ位置にしっかりと溶接したのだが、溶接前にヘッド側を十分余熱したりとか、その他いろいろな技を駆使してバッチリ溶接する事ができた。
RTL-F(COTA4RTも同じ)のフレームは極限まで軽量化するため、エンジンもフレームの一部として強度を受け持つ設計のため、この部分にはかなりの応力がかかるものと思われるが、これだけしっかりくっつけていれば大丈夫だろう。さすがはアルミの気持ちが解る男、いい仕事しまっせ~~~(^^)v。
(とか言ってて、一発でモゲたらどーしよう‥‥‥!?!?)
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