今回のもてぎMotoGPで、私がいちばん応援してたのはやはりこの選手↓
250ccクラスにチーム・スコット(HONDA)よりフル参戦している高橋裕紀選手です。(裕紀選手と私の関係(?)に関しては、このBLOG右上にある「ブログ内検索」で“高橋裕紀”と入れて検索すればわかると思います)
彼は、昨年大腿骨を骨折した後遺症で右足の先の方の感覚がほとんどない状態で、ブレーキペダルの微妙なコントロールができないため、マシンのメーター部にペダルにかかる圧力を検出する3個のLEDインジケーターを取り付け、それの点灯状況によってリアブレーキの強弱をコントロールするという方法で毎戦走っていたが、その足先の感覚も徐々に戻ってきていて、今回のもてぎはもうインジケーターを取り外しているという話だった。
そしていよいよ250ccクラスのスタート!!
ゼッケン55番・高橋裕紀選手は6番手のポジションでS字を通過。いいぞ、いい位置だ!!
その後もトップ集団に加わり続け、徐々にポジションを上げていく裕紀選手。今日は調子がいいようだ。でも転倒しないように気をつけろよ‥‥‥私は祈るような気持ちで見守っていたが、順調にポジションを上げていく彼は7周目、とうとうトップに立つ!!
そしてその後は2位以下との差をどんどん広げていく裕紀選手。
このまま独走態勢に持ち込んで優勝か―――と思ったのもつかの間、たぶんタイヤが終わってしまったのだろう、明らかにペースが落ちてきた彼は17周目ついに2位にポジションを落としてしまい、次の周にはさらに2台に抜かれ4位になってしまう。
そして19周目―――。S字の先の左コーナー手前のブレーキングでサイレンサーエンドあたりから一瞬火が見えたような気がした次の瞬間、裕紀選手と彼のマシンはそのまままっすぐコース脇のグラベルに突っ込んでいってしまったのだ。
痛恨のコースアウト。おそらくリアブレーキを強く踏みすぎてエンストさせてしまったのだろう。次の瞬間ブレーキを解除したのでエンジンは軽いアフターファイアとともに息を吹き返したが、ブレーキングが不足した彼のバイクは次の左コーナーに進入することはできなくなり、まっすぐグラベルに突っ込むしかなす術がなかった―――。
だが、転倒を免れ一つ順位を落としただけでコースに復帰できた彼は、その後2位を走っていたライバル・青山博一選手(KTM)が転倒したことにより最終的に4位でゴール。表彰台こそ逃したものの一時はトップに立ち2位以下との差を広げるすばらしい走りを見せ、高橋裕紀の復活を母国の観衆に強く印象付けたのだった。
―――それにしても、一時トップに立って後続をどんどん引き離して行った時はもう感動で鳥肌モノでした。ここ数年試練のど真ん中にいる、といった感じの裕紀選手でしたが、負けずに頑張ってきた今、ようやくトンネルの出口が見えてきたようです。
↑ゴール後、優勝したミカ・カリオ選手(KTM)と一緒にS字カーブ先で観客サービスする高橋裕紀選手。これからもケガに気をつけて頑張って欲しいものです。
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