依頼されていた特注品がようやく完成
以前にもちょっと書いたスペシャルオーダーパーツ(現物合わせの一品もの)。
新しくパーツを作り出す工程の大部分は、そのパーツを取り付ける部分をながめている時間になる。
このように形ができているものを見ると、「なんだ簡単な作りだな」とか「オレでも作れそうだな」とか思う人もいるかも知れないが、実際に何もない状態からカタチを創り出す作業はなかなか大変で、イメージに近いものが形になったときの喜びは、なかなか他では味わえないものがある。
私の場合、まず、その取り付ける部分をながめながら、
依頼主から要求された機能
自分が身につけている機械加工技術
見た目のカッコ良さ
この三つの要素をいろいろ重ね合わせ、イメージが湧いてくるのを待つ。
いや、「湧いてくる」というよりは「降りてくる」のを待つといったほうがピッタリかも知れない。
イメージが降りてきてはじめて材料を加工し、形ができはじめるのだが、ここまで来ると後は積み木を積み重ねるような感じでトントン拍子に形ができあがって来る。
また、アルミ板を加工して物を作る場合、なめらかな曲面を出そうと思うと「型」を製作してプレスする作業が必要になるが、今回は完全な一品ものなのでどうしても角張った感じのものになってしまうのだが、その中で可能な限りカッコイイと思えるようなデザインにすることが最重要課題だった。
たくさんの人に見られる可能性があるものなので、「TWK製」として恥ずかしくない物にしたかったし、何よりもライダーの“ヤル気”が湧いてくるようなシャープなデザインにしたいと思っていたが、そういう意味では製作者としてはまあまあ満足が行くものができたと思っている。
マシンに取り付けるとこんな感じ