ニュースでも盛んに取り上げていたのでご存知の方も多いでしょうが、きょうの朝は太陽の前を水星が通過する「天体ショー」が日本からも見られるということで、元「天文小僧」の私としては、当然だまって見過ごすわけにはいきません。
で、昨晩こんな“秘密兵器”を作り、この天体ショーに臨みました
―――名付けて『太陽撮影用スペシャルフィルターキット』だぁその辺にあったボール紙に丸い穴をあけ、『溶接面用遮光ガラス』を貼り付け、レンズフードにガムテープで固定しただけの「超やっつけ仕事」の作品である。
フードを外し反対から見ると―――
製作時間:約5分(^_^;)
で、きょうの朝9時頃、水星が太陽の前を通過し終わるギリギリの時間に撮影したのがこの写真
―――ダメだこりゃ!!!!!
やはりたったの5分で作ったいい加減なフィルターでうまくいくはずがなかったのだ。
溶接用の遮光ガラスを使うアイディアはなかなかいいと思ったんだけど、所詮は溶接用。高性能デジタル一眼レフに使用するには「光学的スペック」があまりにもお粗末すぎたようで、横方向に猛烈なフレア?が出ちゃって、見られたもんじゃない‥‥‥あれ!?でもよ~く見ると、左下に黒い点が写っているではないか
左右に像が引っ張られて線状に写ってるけど、これはたしかに「黒い点」だ!
水星は9時10分頃に太陽表面から離れる予定で、これを撮ったのが9時3分だから、位置的にもこれが水星にまちがいない!!―――フン、チョロいもんだぜ、オレ様の手にかかれば水星もイチコロさ
いい気になる私だったが、夕方のニュースを見ていたらどこかの天文台でおっきい望遠鏡の像を白い紙に投影して観察している映像が紹介され、それを見るとちょうどこの位置に大きい「黒点」(太陽表面に不規則に現れる黒い点)が写っていて、水星の黒い点はもっともっと小さくて、ぜんぜん違う位置に見えていたではないか―――。
甘かった。あんなお粗末なフィルターを通して見た劣悪な画像で、ものすごく小さい水星が写るわけがなかったのだ。作戦失敗
。
―――よ~し、こうなったら意地でも次のチャンスに水星をバッチリ写してやるから覚えてろ
‥‥‥え?次に日本で同じ現象が見られるのは26年後だって!?!?
―――生きてるのか、オレ???
PR